こんにちは、Apple信者のshota(@shota_drums_)です。
3月9日に行われたAppleイベントにて「Studio Display」という新型のモニターが発表されました。
こちらは27インチ5Kのディスプレイで、簡単にいうと「画面が綺麗、かつこれ一台で色々こなせるようにしたったで」ってモニターです。
本記事では、新たに発表されたAppleのモニターについてモニター好きの視点から「このモニターってどうなの?買うべき?」という疑問を解決するべく、詳細を深掘りしていこうと思います。
うっわ…良さげなモニター出たじゃん。これどうなの?と悩める方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
AppleのStudio Displayはどんなモニター?
Appleから新しくモニターが出るという噂は以前から出ていましたが、大方リーク通りというか、予想通りの内容でした。
どんなモニターか?をまとめるとこんな感じ。
Studio Displayはこんなモニター
- Apple製品の純正モニター
- XDRの廉価モデル
- モニター界では高級品
- 細部の細部まで確認したい人向け
上記順番にお話ししていきます。
Apple製品の純正モニター
始めに前提知識としてお伝えしたいのが、今回のStudio DisplayはApple製品、特にMacやMacBookへの対応に特化したモニターです。
Studio Displayにはインカメラや高性能のスピーカーが搭載されていますが、これらはiPhoneと同じiOSで制御されているのでMac以外のPCでは動作しないようです。
>> Apple Confirms Studio Display Will Work With PCs, But With Some Caveats
ただ、モニターとしてPCの映像出力には対応しているので、WinPCを繋いでも写すことはできます。でもそのために20万円も出します…?
また、解像度もモニター側の対応端末に左右されるので、WinPCで5K出力されるかは発売前の現状では不明です。
XDRの廉価モデル
Appleには「Pro Display XDR」という50万円ほどのモニターがラインナップされています。
32インチ6Kという圧倒的な画面サイズと解像度を誇るモニターです。今作のStudio Displayはほぼ廉価モデルと言えるスペックに収まっています。
| Studio Display | Pro Display XDR |
---|
画面サイズ | 27インチ | 32インチ |
モニターの種類 | Ratina | Ratina XDR |
解像度 | 5,120 x 2,880 | 6,016 x 3,384 |
ピクセル密度 | 218ppi | 218ppi |
輝度 | 600ニト | 1,600ニト |
インカメラ | センターフレーム対応12MP超広角 | – |
スピーカー | 6スピーカー | – |
スタンド | 傾きのみのスタンド 傾きと高さ調節のスタンド スタンドなしのVESAアダプタ | 傾きと高さと取り外し可能なスタンド VESAアダプタ |
XDRは32インチ6Kで、こっちの方が画質良さそうじゃんと思いますが、ppiはStudio Displayと同じ218。これは1インチ(2.54cm)あたりのピクセル密度が同じことを指します。
簡単にいうと、27インチ5Kと32インチ6Kは、画質的、解像度的には見え方が一緒です。
>> モニターを選びは解像度ではなくdpiで見る
とはいえ、見え方が完全に同じか?というとそんなことはなくて。
RatinaかRatina XDRかで色の出力方法が異なるので「鮮やかさ」が別物ですし、輝度が1,000ニトも離れているため、明るさの表現力にも圧倒的な差があります。
なので、画質に差はないが、表現方法が全く異なるRatina XDRの方が綺麗で精細なモニターと言えますね。
ちなみに、Studio DisplayにはXDRディスプレイにはないインカメラとスピーカーが搭載されています。
この点からStudio Displayは「各機材を平均的に使いこなす人向け」、Pro Display XDRは「全て独自に一級品を選んで使う人向け」というニーズの振り分けがされているでしょう。
モニター界では高級品
モニターで20万円もすると聞くと「え?そんなするの?高すぎない?」と思いますよね。
はっきり言います。実際めちゃくちゃ高いです。
とはいえ他のモニターよりも優れている部分がしっかりあるので、簡単に表にまとめました。
スペック | Studio Display | 一般的なモニター |
---|
画面サイズ | 27インチ | 27インチ |
解像度 | 5,120 x 2,880 (5K) | 3,840 x 2,160 (4K) |
密度 | 218 ppi | 163 dpi |
輝度 | 600 | 300 |
インカメラ | センターフレーム 12MP超広角 | – |
スピーカー | 高性能な6つのスピーカー | ステレオスピーカー |
出力ポート | 1つ | 2〜3つ |
PCへの給電 | 96W | – |
ハブ機能 | USB-C x 3 | – |
価格 | 約20万円〜 | 約4万円〜 |
こちらは、Studio Displayと同程度のモニターのスペックを一覧にしたものを並べたものです。
ビジネス用途でモニターを使う人にとって、4万円のモニターって結構高級品だと思います。Studio Displayはその5倍。高級品も高級品です。
モニター好きの僕から見てもこのモニターは高い。ただ買う価値がないか?と言われるとそれはまた別の話。相場的な話をするなら16万円くらいでも良いかな?とは思います。
細部の細部まで確認したい人向け
ここまでどんなモニターか?を解説しましたが、僕の中のこのモニターに対しての結論は「細部の細部まで確認したい人向けのモニター」です。
下記に、超個人的なモニターの見え方に対する位置付けを表にしました。
モニターが欲しい | フルHDがおすすめ |
もう少し細部を確認したい | WQHDがおすすめ |
細部を確認したい | 160dpi以上、または4Kがおすすめ |
細部の細部まで確認したい | 200dpi以上、または5Kがおすすめ |
細部の細部の細部まで確認したい | 210dpi以上、またはXDRがおすすめ |
一般的な事務作業をする人たちが一番上として、もう少し細かな作業をするならWQHD、さらに細かく映像編集や画像編集するなら4Kで十分です。
Studio Displayは、4K以上の「画像や映像の細かい部分を修正が必要な作業」や「明るさの見え方」が重要な仕事を行う人に向けたスペックだと思います。
それでもあと少し細かく確認したい…という方はPro Display XDRを選ぶと良いでしょう。まぁ…あとはApple信者の方にもおすすめかもしれません…(
Studio Displayを買う前に押さえておくポイント
後半では、Studio Displayの購入を検討している人へ、実用的な部分で「ここは押さえておいた方がいいんじゃない?」というポイントをお話ししていきます。
ディスプレイが一台しか接続できない
一般的なモニターは大体ディスプレイ接続ポートは1つ以上ついています。
が、Studio Displayは映像出力ポートは一つしかありません。
Studio Displayについているポートは「USB-C x3」と「Thunderbolt x1」の合計4つ。映像出力にはThunderboltポートを使用し、残りのUSB-C x3ポートはUSBハブとしての機能を持ってます。
例えば、一般的なモニターであれば、仕事用のMacと趣味用のMacとをモニターにつなぎ、モニター上で2つの接続を切り替えることができました。
が、Studio Displayはモニターからモニター出力のケーブルが一本しか出ていないため、Macに接続するケーブルをいちいち抜き差ししなければなりません。
この運用方法が微妙な人も多いと思います。ここがこのモニターのマイナスポイントです。
とはいえ、HDMI変換器みたいなものを使えばもしかしたら出力先の切り替えも簡単に行えるかもしれません。でも、20万円のモニター買ったのに、わざわざ追加で変換器買います?もっと安価でいいモニターあるのに?と思ってしまいます。
Mac以外でも使えるけど、動作が思わしくないかも
冒頭でもお伝えしましたが、Studio DisplayはMacの純正モニターです。
WinPCなど、Mac以外のモニターでは性能を十分に発揮することが出来ません。
Mac以外のモニターで使えなくなる機能をまとめました。
この辺りは実際に使ってみなければわかりませんが、少なくともMac以外で使うとMacと同じ体験はできないでしょう。
スタンドやVESAのクセがすごい
Studio Displayにはスタンドオプションが3パターンありまして、これがまたクセがすごいんです。
一つずつ簡単に説明します。
傾きを調節できるスタンド
標準は傾きが調節できるスタンドが選択されています。M1 iMacと似てるものですね。なお、取り替えはできない模様。
傾きと高さを調節できるスタンド
追加料金で、傾きと高さを調節できるスタンドに変更できます。XDRのPro Standに似てますが、こちらは取り替えができません。
VESAマウントアダプタ
モニターアームに取り付けるVESAマウントアダプタを選択できます。ただスタンドは付属せず、アダプターの取り替えもできない模様。
この通り、スタンドやアダプターは購入時にしか選べず、後から買い替えてつける、みたいなことが出来ないようです。
この使い勝手の悪さは最近のモニターでは非常に珍しいです。ブランド力のおかげで売れるかもですが、本当に局所的なところを狙っているんだなと思わされますね。
Studio Displayがおすすめな人、そうでない人
ここまでの話をざっくりおさらいしつつ、Studio Displayがおすすめな人、そうでない人をまとめると、
Studio Displayがおすすめな人
- 4Kモニター、または163dpiで物足りない
- XDRはいらないけど、HDRでは物足りない
- Mac一台運用
- 27インチで十分
特に、4Kモニター、または163dpiでは物足りない人、HDRでは物足りない人には最適だと思います。
Studio Displayがおすすめでない人
- フルHD、WQHDで物足りなさを感じてる
- PCを複数台モニターに繋いで運用
- 27インチでは小さい
おすすめでない人は、基本的に27インチ4K、または32インチ4Kで十分な場合が多いでしょう。
Apple製品のモニターを使いたい、というロマンを求めるのであればおすすめですが、僕はこのモニターに20万円は出せませんね。
Apple信者はPro Display XDR一択
今回は、新たにAppleのモニターラインナップに追加されたStudio Displayについて解説してきました。
値段からもわかる通り、このモニターは前線で活躍するプロユーザー向けのモデルです。
ロマンでの購入も視野にはいるかもですが、ロマン買いだと満足度が低そうな気がします。なんたってモニターには高解像度の曲面ウルトラワイドモニターや、上位モデルのXDRもありますからね。
正直僕の周りでこのモニターをおすすめできる人がいないので当事者意識が低いですが、購入を検討している人の参考になれば幸いです。
それでは、今回は以上になります。
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